「Turn it on, turn it on again...」

いわゆる<プログレ>=Progressive Rock、
というジャンルの音楽 … 一部の愛好家たちの間では
しぶと...いや根強い人気を誇り続けているようだが、
な~んせ自分は最も多感だった10代の初めに
あのPUNK/NWの洗礼をモロに受けてしまったので、
そっち方面に深くのめり込むことはなかった。

それでも、いわゆる<プログレの代表格>と呼ばれる連中は
米国に住んでいた頃に<Classic Rock>系のFMラジオで
よくかかっていたし、まぁ、それなりに知っているつもりだ。

特にPINK FLOYDやGENESISあたりとなると、
当時の新譜(シングル)をリアルタイムで聴いてたし、
(数年後には「ありゃま懐かしや~」とばかりに)
実際にレコードやCDも購入しちゃっているのだ。
その中でも特に好きなのがこれ:

*今日の一枚:
 『DUKE』
 by GENESIS (1980)

年季の入ったGENESISファンにはぶっ飛ばされそうだが、
自分はPeter Gabriel在籍時代の作品もロクに聴いてないし(!)、
(彼のソロ作は...少しくらいなら、知ってます、ハイ...)
Phil Collinsが歌うようになって、ヒットを連発し始める
1980年代初期のGENESIS>ばかり聴いてきたので、
その辺はなんとかご勘弁願いたい。

やはり「どれだけラジオでかかっていたか」というのは大きいのだ。
潜在意識がどーのこーのという話にするつもりはないけど、
ラジオの電波を通して耳にしていたPhil Collinsの
歌声と独特のドラミング(スタイル+音色)に
すっかり魅了されてしまったのだから。

きっかけは、『DUKE』からシングルカットされた2曲、
『Turn It On Again』と『Misunderstanding』を
ラジオで聴いているうちに、「あ、いいな」と思い始め、
Phil Collinsのソロ作『FACE VALUE』から
『In The Air Tonight』がヒットすれば、
例の落雷を連想させるタムタムのオカズ(「fill」)を
聴いただけでドラマーの血が沸き立ってしまい、
ABACAB』(1981)のタイトル曲における
ドラミングで完全にノックアウトされてしまったのだ。

「You know it's Phil when you hear those fills...」

GENESISというバンドを「なんとなく」ではなく
「意識して」聴くようになってきたのも
(よりプログレ色が薄れた)『ABACAB』からだったし、
この頃からHugh Padghamがエンジニアとして
参加するようになってたのも大きいかもしれない。

さらに、GENESISやソロ作以外でも、Phil Collinsは
Fridaの「I Know There’s Something Going On」や
Robert Plantのソロ作などでドラムを叩きまくっていて、
まさに大車輪の活躍ぶりだったのだ。

で、『DUKE』に話を戻すと、実際のところ、
アルバム全体を通してちゃんと聴くようになったのは
リリースから5年くらい経ってからだった。

当時やっていたバンドのメンバーにプログレ好きがいて、
このあたりのGENESISのアルバムをカセットテープに
ダビングしてもらっていたのだ。

とはいっても、毎日のように聴き込んだ訳でもなく、
ふと思い出したら、引っ張り出してくる、という感じで、
数年間にわたって、何回も繰り返して聴くうちに
あ~、このアルバム、一番好きかも」と思うようになった。

Phil Collinsのヴォーカルとドラミングは文句なし...
これは当然なのだが、個々の楽曲のクオリティといい、
アルバム全体の構成・流れといい、サウンド作りといい、
本当に非の打ちどころがないと感じる。
まだCDが出回る前の時代、アナログ盤のA面・B面で
まとまった音世界を作り上げようとしてたのがよく分かるし、
<プログレらしさ>もしっかり残っている。
その後まもなくソロでもグループでも世界的に大ヒットを
飛ばすようになる訳だが、その<前夜>のきらめきと
充実ぶりが十分に感じられる力作だと思う。

 You're just another face that I know from the TV show
 I have known you for so very long I feel you like a friend
 Can't you do anything for me, can I touch you for a while
 Can I meet you another day and we can fly away

 I can show you I can show you some of the people in my life
 I can show you I can show you some of the people in my life
 It's driving me mad just another way of passing the day
 I, I get so lonely when she's not there
 I...

 (from "Turn It On Again")

...それから年月は流れ、若手のミュージシャンなんぞが
Phil Collinsに嘲りの言葉を浴びせるようになるのだが、
その度に自分でも不思議なくらい(?)腹立たしかった。
...そんじゃあ、お前にはあれだけのヒット曲が書けて、
まともに歌えて、ドラムも叩ける才能があんのかよ?

と言ってやりたかったのである。

突発性難聴やアルコール中毒、脊髄の手術など
私生活でのトラブルが続き、引退を表明してしまった
Phil Collinsだが、復帰するとの噂もあるらしい。
現時点で最後のソロ作である『Going Back』は、
Motownなどのカバーを集めたゴキゲンな一枚。
彼のルーツがこの辺にあるのがよ~く分かって、
なんとなく嬉しくなるが、もはやドラムスティックも握れず、
テーピングで固定して叩いていた、なんて話を聞くと
ちょいと泣けてきてしまう。

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