「I could've been born in Tokyo or Delhi...」

EU離脱派が残留派に僅差で勝利した英国の国民投票。
BBCが最終的に発表したところでは、
離脱支持が1,741万742票で得票率51.9%、
残留支持が1,614万1,241票で得票率48.1%、とのこと。
この結果を受けて、キャメロン英首相も辞意を表明、
英国のみならず、世界中が大騒ぎとなってしまった。

自分も最終的には残留派の勝利を予想していたから、
「ありゃまぁ、そうなの?」と驚いたけれど、
ま、そもそも自分は英国人でもないし、
あの国の人たちも、やっぱり「島国」の意識が強くて、
そりゃ今さら「大英帝国」でもないだろうけど、
「欧州の一部」というよりは、あくまでも「英国」としての
Identityをことあるごとに主張してきたからねぇ。
(単一通貨ユーロの導入を拒んできたのも、その一例か?)
そこら辺は、「アジアの一員」として自分たちを見られない
日本人とも大いに共通する部分なんだろうけど。
(Peter Barakan氏も同じようなことを指摘してたな。)

そんでもって、とりあえず、この国民投票が始まる前から、
なんとな~く頭の中でずっと鳴り響いていたのが、
あのThe Stranglersの泣く子も黙るbass icon、
Jean-Jacques Burnel師匠

今から37年も前にリリースした初のソロ・アルバム、
EUROPEAN COMETH』だったりする訳ですよ。

*今日の一曲:
 『Do The European』
 by Jean-Jacques Burnel (1979)

 There are whites who'd rather be black
 There are blacks who'd rather be white
 There are always those who don't feel right in their skins

 I could've been born in Tokyo or Delhi
 I could've been born in New York or Sydney
 I could've been born a post-war East Berliner
 I was born a Europeanischer

 Do the European...

70年代の終わりにJJBが熱く語った「欧州共同体」のコンセプトは
若かった自分には(言葉の問題もあり)きちんと理解できなかったが、
The Stranglersとはかなり異なる(...と当時は聴こえた)
Electro-Pop風の実験的でトゲトゲしい音作りは刺激的で、
このアルバムはその後もずーっと愛聴してきたし、
時の経過とともに、JJBが言おうとしていたことも
それなりに見えてくるようになった気がする。
彼の先見性はもっと高く評価されるべきであった。

ちなみに1979年のThe Stranglersは大忙しで、
ライヴ盤『X-Cert』のリリースとほぼ同時に
2月にはあの「衝撃!」の来日公演があり、
(しかも12月にも再来日!)、
春にはJJBのソロ作発表と国内ツアー、
夏の終わりには大傑作『The Raven』を発表、
さらにHugh Cornwellのソロ作『Nosferatu』と、
一年で4枚ものアルバムを出して盛り上がっていたのだ。

それだけにとどまらず、JJBは日本のバンド「LIZARD」を
ロンドンまで呼んでデビュー作のレコーディングを行い、
ついでにコカイン、ヘロインといった「A級ドラッグ」の
消費量もハンパじゃなくエスカレートする一方であった。

1979年、ちょうど「27歳」だったJJB。
まさしく燃え尽きんばかりの疾走ぶりである。
今思うと、マジでアブナかったんだろうなぁ。。。

そして、2016年。
めでたいことに、JJBは今もバリバリ現役である。
今回の国民投票を巡る彼自身の見解は知らないが、
『EUROMAN...』発表から30年後の2009年、
インタビューでの発言がなかなか興味深い:

 "...at the time I really loved the idea of
 a United States of Europe and I am a
 believer in Europe. I don't believe in the EU.
 I do distinguish... in fact, in this article
 we should make the distinction that
 I am a great believer in Europe and
 it's fantastic that for the main part we can
 work and travel freely within Europe.
 I'm not a great believer in the impositions
 and rules of EU necessarily, and I think,
 by a natural process, we will become
 individual states living in harmony in the
 future. I think there is a lot of scepticism
 still involved and edicts coming down from
 Brussels telling us what to do. But apart
 from the politicians, bureaucrats and
 technocrats, I think the people of Europe
 get on much better now than they've ever
 done. That’s a good thing and a healthy thing.
 And I believed in all of that at the time,
 the United States of Europe."

さすがはJJB師匠、面目躍如たるものがある。
これほどのレベルで「欧州」を語ることのできる
ミュージシャンが果たしてどれだけ居るだろう?

尚、同じインタビューでは、自分自身をあくまでも
「Londoner」と考えている、とも語っていたりして、
フランス人の両親の下で英国に生まれ育ち、
いじめられることも多かった幼少時代のトラウマは
今でも残ってるんだろうなぁ、とか思ってしまった。

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