「マイニィチィ フゥブキ フブキ コオリノォセッカイィィイ」

ニュースを見ていたら、北米地域が記録的な大寒波に見舞われて
飛行機も飛べなくなっているらしい。
年末年始にかけては、北日本・北陸も猛吹雪に襲われていた。
まさしく「毎日 吹雪 吹雪...」状態である。

ちょうどその頃、NHK-BSプレミアムでオンエアされた
氷の世界40年」という井上陽水氏の代表作の
制作現場を振り返ったドキュメンタリー番組を見た。

なんといっても当時100万枚も売れた大ヒット・アルバムだし、
リリースから40年という節目のタイミングで取り上げたのだろうけど、
個人的にはそれほど好きな作品ではない。
(それじゃあ、陽水氏のアルバムで好きなのを一枚だけ挙げてみろ、
と言われると困ってしまうのだが。う~ん、やっぱ「white」か?)

この国の高度経済成長期が終わろうとする1973年の時点で
陽水氏の音楽をリアルタイムで聴いていた人たちにしか理解できない
様々な要素が複雑に絡んでくる部分は確かにあると思う。
自分はまだ小学生のガキでしかなかったけれど、オイルショックとか
それなりに思い出せる<時代の空気>というものは残っているし。

番組としては非常に興味深い内容だったのだが、
ひとつだけ残念だったことがある。
アルバム収録曲の中で個人的には最も気に入ってる
自己嫌悪」がまったく取り上げられなかったことだ。

歌い出しの部分でいきなり放送禁止用語が登場してしまう
歌詞の問題を考えれば、まぁ理解できなくもないのだが、
CD化されたアルバムから一時期この曲が姿を消してしまっていた(!)
という嘆かわしい事実
に触れることぐらいはできただろうに。
そして、陽水氏自身がそうした経緯についてどう考えていたかも
(同曲を含む<完全版>CDがめでたく入手可能となった)
今というタイミングなら話してもらえたかもしれないのに。

 (あえて名前は伏せるが)アルバムのレコーディングとは
 まったく関係のない連中が、LPを聴きながらああだこうだと
 無意味にギャーギャー騒いでる場面を入れるくらいなら、
 「自己嫌悪」について当事者たちが語るところを見たかった
 (聞きたかった)と思っているのは自分だけではないだろう。

ちなみに自分は、購入したCDが「自己嫌悪」の入っていない
<不完全版>だったことに大いに憤慨し、この曲を聴くために
友人からLPを借りてMDにダビングしたという思い出がある。
(その後、めでたく中古のアナログ盤を買ったけど。)

 め●らの男は 静かに見てる
 自分の似顔絵 書いてもらって
 似てると ひとこと つぶやいている
 あなたの目と目よ 泪でにじめ

 病の男は 淋しく見てる
 あまりに薄い 日めくりの紙
 つきそう 子供は たじろぎもせず
 あなたの身体よ 天までとどけ

 眠れぬ男は ぼんやり見てる
 明日と呼べない 自分の朝を
 たばこの 煙は 線を描いて
 あなたは息づく ことがないのか

 歌えぬ男は おびえるばかり
 明日の仕事は 南か北か
 ここまで おいでと 誰かの声が
 どこまでゆくのだ 貧しい足で

...この曲にもまた(もはや日本人が忘れ去ってしまった?)
<昭和>ならではの空気が感じられると思うのだけれど...
楽曲としても歌詞、メロディー、アレンジ、どれも完璧じゃないか。
陽水氏が残した(隠れた)名曲のひとつだと思うのだけどなぁ。

ライヴで歌ってくれないかなぁ。
今となっては、本人も歌おうという気分になれない曲なのかなぁ。

画像

(写真: 一応持ってはいるが、聴くことはまずない<不完全版>CD)

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